ずっと考えているんだけど、高度経済成長期やバブル時代の日本は豊かでよかったみたいに言う人がいるが、実際に金持ちだったのは一部の人たちで、でもカネがないからって卑屈になったりすることもなくそれはそれで開き直って人生楽しもうぜみたいな明るいノリだったと思うんだよなあ。

日本が不景気に突入していった90年代後半~以降もしばらくはそんな感じだったが、なんかここ最近5~10年くらいか、急に世間がカネがないことに卑屈になってきていているように思う。



俺が子供の頃と比較しても世の中ははるかに便利になり、豊かになり、平等になり、娯楽は増え、システム的には生きやすくなっているのである。

にもかかわらずこの日本の豊かさを感じられないというのは……綺麗事みたいになってしまって言いたくないんだけど、やっぱり精神的な豊かさというものが置いてけぼりにされているんではなかろうか。

「精神的な豊かさ」なんて小っ恥ずかしいワード、本当に使いたくないんだけど、でも今の世の中に必要なのはやっぱりコレなんだと思うんだよなあ。

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あと、前にも書いたけど、「日本は貧しい国」みたいなことを真剣に言う人が今もいて俺は笑っちゃうんだよ。

世界には196くらいの国があるわけだが、その中で日本より豊かな国をあげてみろって。たとえば、GDPだと4位で一人当たりGDPでも31位だそうだ。それぞれ上位2%、上位20%に入っている国のどこが貧しいんだよ。

間違いなく世界一の超大国であるアメリカですら生活費を払うのに必死な人はたくさんいて、国が豊かだからそこにいる人がみんな豊かかというともちろんそんなことはない。


個々人の生活と国の豊かさ貧しさなんて全然別のレベルの話である。ところがそれをくっつけたがる人がいる。なぜか?

「国は豊かで、自分は貧しい」「国は豊かだから、お前が貧しいのはお前のせい」ということになると惨めだから、「自分が貧しいのは国が貧しいから」「自分も貧しいが国も貧しい」と言う理屈で自分は悪くない、自分以外の何かが悪いと思いたいんだよ。俺はこういう他責思考が嫌いだ。


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